日本の技術~プロの仕事~

皆さん、こんにちは。

 

今日、ある国からお客様をお招きして、豊洲地区のオリンピック会場を訪れました。彼らは、自国でメトロ開発に携わる人達で、私の同僚含む建設系技術コンサルタントの日本人が支援を行い、一緒にメトロ開発を行っています。今回の日本訪問で、鉄道や駅構内の開発、被災地の再開発、土地の有効利用、土地開発までの国・民間企業・住民との合意形成などを学ばれています。私は、普段、教育開発の仕事をしているのですが、今日だけは、インフラ開発をしている同僚のお手伝いに行きました。

 

その中で、オリンピック会場として整備されている豊洲地区を訪れました。昔、東京都区中のゴミ捨て場になっていたこの地が、商業地および住宅地に変わり、今やオリンピック会場にまでなった歴史と経緯、そこに至るまでの合意形成について学びました。それが知らなかったことばかりでびっくり。私は関西出身なのですが、豊洲地区がある江東区と杉並区とで争った「ゴミ戦争」の歴史も今回初めて知りました。1990年代に東京で生まれ育った方に聞くと、小学校の自由研究のテーマがこの「ゴミ戦争」だったとか。社会科で、東京のごみ問題の歴史について扱っているのでしょうね。(てことは、私も習った??覚えてないですがw)

 

昔はゴミ捨て場で、公害が深刻だった豊洲地区が、埋め立てられ、その土地の上に様々な企業や高層マンションが建てられ、人々でにぎわい、2020年にはオリンピック・パラリンピックが開催される・・・このすさまじい変化とそれを実現した日本の技術、今に至るまでの合意形成にかけた時間と忍耐は、計り知れないほどのものだなぁとしみじみ感じてしまいました。海外から来たお客様もその点には、非常に興味を示しておられました。

 

開発された都市や建造物は、完成が目に見えてわかるので、(当たり前ですが)成果がとてもわかりやすいとも感じました。教育の分野では教科書を新しくしたり、先生を訓練したり、色々してもその成果を確実に測って見ることはなかなか難しいのです。なので、今回インフラ整備のプロジェクトを見て、成果が目に見えてわかり、達成感があるなとも思ったのです。

 

そして今回、日本の技術のすごさ以外に、もう一つ深く気づいた点がありまして、技術コンサルタントのその技術がプロフェショナルなのは言うまでもないのですが、他国の人々とうまくやっていくための、対応(コミュニケーション)がうまい!!笑 クライアントさんって色々な方がいると思うのですが、特に国や文化が違うと、理解の仕方が違ったり、意見の食い違いが多々あります。そんな違いを認識しながらも、彼らを尊敬し、もてなし、笑わし、それでもって技術的な重要な話はしっかりする。彼らから出る些細な質問一つ一つにも丁寧に答える。そんな姿勢を見ていて、改めてプロの技術コンサルタントしての意識を確認しました。インフラと教育と分野は違えど、そんなプロになりたい、自分ももっと頑張るぞ、と改めて決意させてくれる、今日はそんな一日でした。